アセットオーナー・プリンシプルの受け入れについて

2024年12月策定

アセットオーナー・プリンシプル受け入れについて

三菱UFJ信託銀行企業年金基金は、加入者および受給者の最善の利益を勘案して、年金資産を運用する責任(フィデューシャリー・デューティー)を果たしていく上で有用と考えられる「アセットオーナー・プリンシプル」(2024年8月28日内閣官房策定) の趣旨に賛同し、各原則の受け入れを表明します。


プリンシプルの各原則にかかる当基金の方針は以下の通りです。


  1. 原則1. アセットオーナーは、受益者等の最善の利益を勘案し、何のために運用を行うのかという運用目的を定め、適切な手続に基づく意思決定の下、経済・金融環境等を踏まえつつ、運用目的に合った運用目標及び運用方針を定めるべきである。また、これらは状況変化に応じて適切に見直すべきである。

    当基金は確定給付企業年金制度であり、受益者たる加入者および受給者の最善の利益のため、下記の通り、運用目的、運用目標を定めています。

    〔運用目的〕
    年金規約に規定した給付を将来にわたり確実に行うため、許容されるリスクの範囲内で、必要とされる運用収益を長期的に確保すること

    〔運用目標〕
    将来にわたって健全な年金制度運営を維持するために必要な収益率を安定的に確保すること

    また、上記運用目標達成のために、政策アセットミックス(注)を策定するとともに、分散投資、リスク管理に関する事項等を含めた「年金資産の運用に関する基本方針」(以下、運用基本方針)を策定しています。
    当該基本方針は、資産運用委員会(理事、人事、経理、財務、資産運用の専門家で構成)での審議、代議員会での議決を経ており、今後も当基金の状況や環境変化等に応じて見直しを行います。
    (注)基本ポートフォリオ。年金ALM分析等の結果を踏まえて、長期的観点から策定。
  2. 原則2. 受益者等の最善の利益を追求する上では、アセットオーナーにおいて専門的知見に基づいて行動することが求められる。そこで、アセットオーナーは、原則1の運用目標・運用方針に照らして必要な人材確保などの体制整備を行い、その体制を適切に機能させるとともに、知見の補充・充実のために必要な場合には、外部知見の活用や外部委託を検討すべきである。

    当基金は、運用基本方針に基づいた運用執行ができるよう、事務局に企業年金・資産運用に係る知識・経験を有する人財を配置するとともに、外部機関・運用委託先等が実施する研修・セミナー等を活用し、役職員の知識・スキルの向上に取り組んでいます。
    また、執行と監督の分離の観点から、資産運用の状況は、資産運用委員会にてモニタリングを行ないます。
  3. 原則3. アセットオーナーは、運用目標の実現のため、運用方針に基づき、自己又は第三者ではなく受益者等の利益の観点から運用方法の選択を適切に行うほか、投資先の分散をはじめとするリスク管理を適切に行うべきである。特に、運用を金融機関等に委託する場合は、利益相反を適切に管理しつつ最適な運用委託先を選定するとともに、定期的な見直しを行うべきである。

    当基金は、運用基本方針の中で、分散投資と運用機関の選任・評価について定めています。

    分散投資は運用目的達成のために重要なリスク管理であり、策定した政策アセットミックスを基本として収益率とその変動性等が異なる複数の運用資産に分散させる等の運用対象の多様化(オルタナティブ投資を含む)に努めます。

    運用委託先の選定・評価は、定量面および定性面により総合的に判断し、新たな運用委託先・運用商品を採用する際は、原則資産運用委員会の審議を経る等十分に検討のうえ、意思決定を行います。 

    運用状況については、四半期ごとの委託先からの運用報告等を通じてモニタリング・評価を行うとともに、その結果を資産運用委員会にて報告・審議します。当該モニタリング・評価結果を踏まえ、必要に応じて運用委託先・運用商品の見直しを行います。
  4. 原則4. アセットオーナーは、ステークホルダーへの説明責任を果たすため、運用状況についての情報提供(「見える化」)を行い、ステークホルダーとの対話に役立てるべきである。

    当基金は、加入者および受給者への情報提供を目的に、運用基本方針、運用の概況等を基金ホームページに掲載します。
  5. 原則5. アセットオーナーは、受益者等のために運用目標の実現を図るに当たり、自ら又は運用委託先の行動を通じてスチュワードシップ活動を実施するなど、投資先企業の持続的成長に資するよう必要な工夫をすべきである。

    当基金は、投資先企業の持続的成長に資する取り組みとして、2014年7月に日本版スチュワードシップ・コードを受け入れ、その後のコード改訂にも対応しています。
    スチュワードシップ責任を果たすため、運用委託先のスチュワードシップ活動を定期的にモニタリングし、その結果を基金ホームページに掲載する等のスチュワードシップ活動に取り組んでいます。

    また、中長期的な投資成果の獲得と共に、サステナブルな社会の実現を目指して、定期的に各運用委託先の取組を確認・評価しています。

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